グローバルに広がる家族の話

先日のポストで私のルーツについてお話ししたわけですが、今回はグローバルに移動する我が家のお話しをしたいと思います。

 

インドにはよく行くの?


インドハーフと言うと必ず聞かれるのが「インドには良く行くの?」という質問。アメリカにきてからも本当に良く聞かれます。実は、大人になるまでに、あまりインドに行ったことがありません。ただし、幼少期をのぞいては。幼稚園の頃に行って以降は、中学1年生のときに1回、そして、その次に行ったのは大学を卒業するときでした。10年に一度って感じですね。

国際結婚は帰省するのも大変!

…っていう理由ではなくて、帰省先が海を渡って移動してしまったのです。
(もちろん、帰省先が海外なので大変なことは大変なんですけどね。)

私が小学校2年生か3年生ごろでしょうか、祖母(祖父は早くに亡くなっています)がカナダのトロントに移住したため、「帰省」といったらカナダになりました。というわけで、母はインド出身なのに、母の実家はカナダなのです。

 

グローバルに広がる家族支局


 
移住したのは祖母だけではありません。

母は11人兄弟の大家族なのですが、移住大一家。みんな徐々に移住をしていき、ついに今は誰もインドに残っていません。

長女が結婚を機にカナダへ移住をしたのをきっかけに、ほかの兄弟も、3人をのぞいて、全員カナダへ移住していきました。そして、1人はオーストラリアに移住し、1人はインドに残り、1人(母)は日本へ。

インド人だと思っていたら、カナダを本部に、オーストラリア、インド、日本に家族支局があるといった感じの不思議な一家になっていました。インドに一人残っていた叔母も数年前に、子ども(私のイトコ)の大学進学のため家族でオーストラリアへ移住してしまい、ついにインド支局は無くなってしまいました。その代わりに(?)私がアメリカに移住したので、新たにアメリカ支局ができたんですけどね。

ちなみに、国際結婚で海外に移住したのはうちの母だけで、ほかの兄弟はみなインド人と結婚したのちに家族で移住しています。

カナダも、オーストラリアも、インドも遊びにいきました。

  

えりざが海外にいけば親戚にあたる!?


そして、母の兄弟だけでなく、母の叔父、叔母、従兄弟たちも移住をしています。イギリスに、ブラジル、そして、ここワシントンDC近郊にも。
 

実は、引っ越してきた当初は、ワシントDC近郊に親戚がいるなんて母からは聞かされていなかったので、知った時には「こんなところにも!?」となんとも意表を突かれた感じ。驚きを通り越して、可笑しくなりました。教えてくれたのは、同じ大陸に住むカナダの従兄弟でもなく。。。オーストラリアの従兄弟。オーストラリアの従兄弟がDC近郊のメリーランド州にある大学に留学にくるということで、我が家に数日滞在した時に、バージニア州にも叔母がいることを教えてもらいました。

犬が歩けば棒に当たる並みに、私が海外にいけば親戚にあたるのでは!?疑惑。どこに行っても親戚からは逃れられないようです。。。(苦笑)

同じように、オーストラリアの従兄弟も留学を決めた当初は、まさか留学する先に日本の従兄弟(私)がいるなんて思ってなかったでしょうね。私も引っ越してきたばかりだったので。

 

母が私に教えてくれなかったのは、バージニア州がワシントンDC近郊というアメリカの地理関係がよくわかっていなかっただけなようです。インドは親戚仲が近いので、母の従兄弟といえ、叔父・叔母な感覚。決して遠い親戚という感覚になりません。 

 

孫たちは多国籍・多民族


そんなわけで、私の祖母は多国籍な孫たち囲まれていました。カナダ人、オーストラリア人、インド人に日本人。孫だけで4カ国!さらに、国籍ではないけれども、孫の結婚相手(故に、曽孫も)のルーツを入れると、アメリカ、中国、スリランカ、パキスタン、イタリア、イランとさらに多様に。母はギネスブックに載れるんじゃない?なんて言っていたけれど、どうでしょう。移住する人たちにとってはよくあることなのかな〜とも思ったり。

もちろん共通言語は英語。だけど、同じ英語なのにみんな違うアクセント。孫たちで勢ぞろいすると、カナダ英語、オーストラリア英語、インド英語、日本英語にアメリカ英語が行き交います。同じ家族で、みんな似たような顔をしているのに、全く違った英語を話している。自分たちでもなんとも不思議で、集まるとよくアクセントの違いが話題になります。だいたいオーストラリアの従兄弟の発音がつっこまれるんですけどね。

 

 

インド人の従兄弟がいつの間にかオーストラリア人に!?

 

インド人だった従兄弟、大学進学からオーストラリアに引っ越していたのですが、フェースブックにオーストラリアの海軍で働いているって書いているじゃないですか!?あれ、インド人じゃなかったけ??とビックリして聞いてみたら、「ちょっと前にオーストラリア人になったの」とさ。

当然のように国籍が変わっていく我が家。生まれ育った国よりも自分にとってより良い国があれば、もとの国籍は脱ぎ捨てて、新天地に移住していきます。

祖母だって私たちに「インドおばあちゃん」とずっと言っていたのに、いつの間にかカナダ人になっていたんですよね。それでも「インドおばあちゃん」と言い続けていたんですけどね。

多様性が認められている国では、国籍をとりかえても、アイデンティティまで変えさせられ、同化を強いられるわけではないのでね。インド系カナダ人、インド系オーストラリア人として、いつまでもインドとのつながりを持ちつつ生きられるからこそ、簡単に国籍を変えられるのかもしれません。

 GrandmaMom

国籍がバラバな母娘3世代
私:日本人 祖母:カナダ人 母:インド人 

 

ずっとこんな環境で育ってきたので、ハーフならいろんな国に親戚がいるのが当たりまえ〜なんて思っていたのですが、たぶん、ハーフでも珍しいみたいですね。「変わってる!?」って気がづいたのは、同じくミックスな夫と結婚してから。夫に「カナダの従兄弟が〜」、「オーストラリアの従兄弟が〜」なんて親戚の話をしていて、あれ?インドハーフなのに出てくる国がインドじゃないじゃん!?となったのでした。夫の親戚の話はほとんどアメリカと名古屋で済んでいたのでね。

 

というわけで、グローバルに広がる家族事情でした〜。

One Big Indian Family
One Big Indian Family